おしゃべりに使うことばには、流行語と言われるものがある。若者同士のおしゃべりには欠かせないものである。流行語を使うことによってしか伝えられない彼らの気持ちがある。おしゃべりについて考えるとき、彼らのことばを無視できない。

 日本人の大学生にも日本語学などを教えている手前、彼らとのおしゃべりは、私にとって研究のネタ(注1)の大事な取材(注2)の場でもある。

 しかし若者のことばづかいについて、いろいろ批判的に言われることがある。「ことばの乱れ(注3)」とか、「日本語を破壊するもの」とか。

 ことばは変化することが本質である、と昔の偉い言語学者が言っている。変化するけど、誰かが変えようと思っても、変えることはできない。逆に、変化させまいとしても、そのままの形を保たせることは決してできない。

 そうであれば、彼らのことばを一方的にダメなものとして見るのではなく、ことばの面白さを表すものとして考えることもできるだろう。 

 

(注1)     ネタ:材料

(注2)     取材:現場で情報を集めること

(注3)     乱れ:正しくなくなること

 

1 若者のことばが批判的に言われるのはなぜか.

1 日本語を変えようとしているから。

2 昔のままの日本語と違うから。

3 気持ちをうまく伝えられないから。

4 誰もことばを変えられないから。

 

2 そうであればとはどういうことか。

1 ことばは変化させようとしても変化させられないのであれば、ということ

2 ことばは変化させないでおくことはできないのであれば、ということ

3 ことばはそのままの形を保たせるべきものなのであれば、ということ

4 ことばの変化は違い言語学者が作り出すものなのであれば、ということ

 

3 筆者は若者の使う流行語について、どのように考えているか

1 日本語を壊す可能性があるので、よく考えて使わなければならない。

2 変化が速く、すぐ消えてしまうので、急いで研究しなければならない。

3 ことばというものは変化するものだから、その様子を楽しめばいい。

4 若者が大人になれば忘れられる一時的なものだから、無視してよい。