チンパンジー明らかにうそをつく。ふたのある箱を左右に一個ずつ置き、仕切りの向こうでこっちを見ているチンパンジーの目の前で、例えば左の箱にチンパンジーが好きなバナナを入れて、ふたを閉める。

 やがて飼育人がやってくる。あらかじめ(注)チンパンジーには、この飼育人はよい人で、バナナの入った箱を指すと箱のふたを開けてバナナを取りだし、チンパンジーに渡してくれると教えてある。チンパンジーは嬉しそうに、バナナの入った左の箱を指す。

 けれど、あらかじめ「悪い」と教えてある飼育人、つまりバナナをチンパンジーにくれないで自分で食べてしまう飼育人がやってくると、チンパンジーはうそをつく。チンパンジーはバナナの入っていない右の箱を指すのである。

 

チンパンジーが右の箱を指すのはなんのためか。

1 飼育人に教えてバナナをもらうため

2 飼育人に教えてバナナを食べさせるため

3 飼育人をだましてバナナをもらうため

4 飼育人をだましてバナナを食べさせないため